夫が認知症と診断されたとき、私が一番戸惑ったこと

さちこです。夫と姉の在宅介護を5年間続けてます。

夫が認知症と診断されたのは、今から3年前のことです。

それまで5年間、「ちょっと物忘れが増えたかな」と思いながらも、どこかで「年のせい」と思い込んでいました。

でも、病院で先生からはっきりと「中度の認知症です」と告げられたとき――

私の頭の中は、真っ白になりました。

今日は、あのとき私が一番戸惑ったことをお話しします。

診断よりもつらかった「これからどうなるの?」という不安

正直に言うと、「認知症」という言葉そのものよりも、

これから何が起きるの?

私は何をすればいいの?

この先が見えないことが、一番こわかったのです。

夫は78歳。

穏やかで、家族思いで、庭いじりが好きな人でした。

診断を受けた帰り道、車の窓から見える景色が、いつもと違って見えました。

「この人との時間は、これからどうなってしまうのだろう」と考えると、胸がぎゅっと締めつけられました。

一番戸惑ったのは「正解がわからない」こと

私が一番戸惑ったのは、何が正解かわからないことでした。

  • 注意していいのか
  • 忘れたことを指摘していいのか
  • 代わりに全部やってあげるべきなのか

何をしても、これで合っているのか不安でした。

ある日、夫が薬を飲んだことを忘れて、もう一度飲もうとしたことがありました。

私は思わず強い口調で言ってしまいました。

「さっき飲んだでしょう!」

その瞬間、夫の顔が曇りました。

ああ、私は責めてしまった。

病気なのに。

あのときの後悔は、今でも忘れられません。

もっと早く知りたかった「認知症との向き合い方」

後から分かったことですが、認知症は「できないこと」よりも「できること」に目を向けることが大切だと言われています。

でも当時の私は、そんな余裕はありませんでした。

介護は突然始まります。

心の準備なんて、できていません。

もしあのとき、同じ立場の人の体験談を読んでいたら――

もう少し、落ち着いて向き合えたかもしれません。

介護初心者の方へ、私から伝えたいこと

これから介護が始まる方へ、私が言えることはひとつです。

完璧を目指さなくていい。

最初は誰でも戸惑います。

怒ってしまう日もあります。

涙が出る日もあります。

それでも大丈夫です。

私もたくさん失敗しました。

それでも、夫との時間は決して無駄ではありませんでした。

あの経験が、今の私を支えている

夫を見送って3年。

今は姉の介護をしています。

当時の戸惑い、失敗、後悔――

そのすべてが、今の私の支えになっています。

あの日、真っ白になった私に言ってあげたい。

「大丈夫。ゆっくりでいいから、一歩ずつ進めばいいよ」と。

もし今、同じように戸惑っている方がいたら、あなたは一人ではありません。

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